バイタルサイン
バイタルサイン=血圧, 脈拍, 体温, 呼吸数, SpO2
4時間ごとに測定することで異常の徴候を捉えることができる.
急変の予測, 治療効果の判定, 慢性疾患の管理の指標となる.
この患者はどのくらいの間隔ならバイタルサインに大きな変動がないかを考える.
指示内容は定期的に見直し, 病状が安定してくれば頻度を減らすことも検討する必要がある.
<出し方>
ICUなど→2時間ごと, 4時間ごと, 6時間ごと
一般病棟→1日3検, 1日2検, 1日1検
モニター指示
心電図モニターは高度の電解質異常, 原因不明の失神, 心疾患での入院の際に用いられる.
SpO2モニターは呼吸不全症例の管理に用いられる.
漫然と使用せず, 必要がなくなればすぐに外す判断も重要である.
<出し方>
心電図モニター装着, SpO2モニター装着
安静度指示
入院中の安静は最小限にすることが重要である.
頭位については以下の通り.
フラット:循環動態が不安定, 脳血流保持が優先される, 脊髄損傷
15~45度:頭蓋内圧の低下を期待する場合, 誤嚥予防
<出し方>
ベッド上安静, ギャッジアップ●度まで, 坐位までOK, ポータブルトイレ, トイレ歩行のみ可, 付き添い歩行可, 室内フリー, 棟内フリー, 院内フリー
補助具:杖, 歩行器
体位交換:可/不可
清潔指示
循環動態, 創部の状態をもとに判断する.
循環器疾患は入浴が状態悪化に関与することがあり, 注意すること.
<出し方>
清拭のみ可, シャワー可, 入浴可
食事指示
絶食が必要な例は以下の通り
・refeeding症候群のリスクが高いとき
・消化管の使用が困難(活動性消化管出血、腸閉塞など)
・呼吸不全の悪化(肺炎や心不全で挿管や人工呼吸器が必要、誤嚥性肺炎s/oで嚥下評価が必要)
・循環動態が不安定(敗血症性ショックなどでカテコラミンや輸液の投与量が安定しないとき)
・術前や経口摂取を避ける必要のある検査の前
食事形態にも注意していく必要があり, 別途記載すると丁寧である.
<出し方>
食事:絶食, 食事可
飲水:絶飲, 内服時のみ可, カウント(●mLまで飲水OK), カウントのみ, 飲水フリー
食形態:ミキサー食, ゼリー食, 水分にとろみあり
食事補助:ベッド60°, 全介助, 自己摂取見守り
持参薬指示
薬手帳で全て確認する.
ポリファーマシーがある場合や薬が重複して出されている場合は調整を行う必要がある.
<出し方>
持参薬継続, 持参薬中止, 〇〇のみ中止
体重
水分管理の際に指標の1つとなる.
うっ血性心不全, 腎不全, 肝硬変など水分管理が重要なときは測定頻度多めにする.
<出し方>
毎日測定, 週3回測定(月, 水, 金), 週1回測定, 測定不要
尿量
水分管理の際の指標となる.
<出し方>
尿測定1時間ごと, 尿測定4時間ごと, 尿カウントのみ, 蓄尿必要, 尿量測定不要, おむつカウント
尿量400mL未満/8hでラシックス●A静注
血糖測定
DM患者や高カロリー輸液などで高血糖の惹起が予測される場合は血糖管理を行う必要がある.
<出し方>
血糖4検(毎食前, 就寝前), 血糖3検(毎食前), 血糖1検(朝食前)
排泄
安静度に合わせて出し方を変えていく.
<出し方>
おむつ排泄, 尿カテ挿入, ポータブルトイレ, トイレ可
DVT予防
長期臥床の可能性がある場合は考慮する.
<出し方>
不要, 弾性ストッキング着用, 臥床時フットポンプ装着